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エグサポナレッジ

経営トップ支援室の役割

経営トップ支援室は、CEO室・社長室・秘書室など、経営層の意思決定を直接サポートする組織の総称です。
これらの部門は、経営者が最適な判断を迅速に下し、企業の戦略実行を円滑に進めるための重要な役割を果たします。

しかし、実際には「戦略的サポート」と「事務的サポート」と分かれていても、その間の連携が取れていないことがよくあります。その結果、経営層の意思決定のスピードや質が低下する原因になっていることも少なくありません。

例えば、「経営企画室」と「秘書室」というチームがある企業だとします。経営企画室は「戦略的支援」、秘書室は「事務的支援」といった棲み分けがされています。また、多くの場合、秘書室は総務部に所属しています。

総務部のトップ(総務部長)からの情報と、経営企画室トップ(経営企画部長)からの情報には、大きな違いがあることが推測されるでしょう。
情報の内容、また、情報の質は、経営層の補佐度合いを大きく変えてしまいます。
そのため、「必要な情報」が共有されていないと、経営補佐役の補佐力が低下してしまいます。

経営層を補佐する上で、「戦略支援」と「オペレーション支援」を行うチームが、どのように連携しているのか、をきちんと考えることが重要です。

1. 戦略支援

  • 経営層の意思決定に必要な情報の収集・整理・分析
  • 経営会議のアジェンダ策定と議事録作成
  • 中長期経営計画の策定・進捗管理
  • 競合分析、市場動向の調査
  • 経営層のビジョンを社内外に発信するサポート

2. オペレーション支援

  • スケジュール管理と優先順位付け
  • 社内外の関係者との調整・連携
  • 経営層の意思決定に基づく実務サポート
  • 経営陣の業務効率を高めるための施策提案
  • 緊急対応時の業務整理とリスクマネジメント

経営層が求めるのは、戦略的なサポートです。
そのため、経営トップ支援室の機能を「戦略支援」と「オペレーション支援」に分け、適切なバランスを取り、双方が連携することが重要になってきます。
そうすることで、経営層が本来注力すべき業務に集中できる環境をつくることができます。

また昨今、「戦略支援」と「オペレーション支援」との間の棲み分けが以前よりも曖昧になり、相互関係のあり方が変わりつつあります。リスク回避という観点から良い流れではないでしょうか。

このように経営層の支援の仕方を決めていくのは一朝一夕にはできません。
このような仕組みづくりを早めから取り組むことをお薦めします。

著者プロフィール

エグゼクティブサポート代表:能町 光香(のうまち みつか)|人材育成・組織開発コンサルタントの「エグゼクティブサポート」

エグゼクティブサポート代表

能町 光香(のうまち みつか)

⻘山学院大学、クイーンズランド大学、京都大学大学院卒業。商社勤務後、シーメンス人事部を経て留学。その後10年間、外資系企業でエグゼクティブ・アシスタント兼通訳者として経営層を補佐。2012年に独立し「日本秘書アカデミー」を設立。秘書育成と経営支援の実績を活かし、組織開発・人材育成コンサルティングを展開。2025年より「エグゼクティブサポート」として経営層の包括支援を行う。